郷愁

 

かならず人に忘れられたいわたしだけど

それなのにいつまでも

ふるさとが懐かしまれてならない

もはや帰るという言葉を諦めなければならない

何度も巡ってくるであろうと思ったゆきなれたはずの路

聞こえない言葉の反照

もしかしたらわたしは

わたし自身の故郷といえるものを

途方もなく裏切りつづけてきたのかもしれない

いくども見たことのある木は

自分の気持ちをなんでも知っているように思えて

しまいには見て通るのが嫌になる

このこころ

明日になれば私も知らないこころ

あのこころだってわたしが求めたものではなかった