ひとり

 

かつて踏みきったまま

未だ空中をさまよっている足が

虚ろに、けれど現に

角をまがった

なにかとてもだいじなことを

思い出しかけていたのに

視界の左すみで

山茶花の花びらが

耐えきれないように

無惨な散り方をしたので

こんな時

ここにいない人の肌を感じて